EGFとは?
EGF(イージーエフ:Epidermal-Growth-Factor)とは、上皮成長因子(じょうひせいちょういんし:または上皮増殖因子、上皮細胞成長因子、上皮細胞増殖因子)とも呼ばれ、お肌の表面(上皮)にある細胞の成長を活発化する働きがあります。
正式名称は「ヒトオリゴペプチド-1」。
EGFを発見したアメリカのスタンレー・コーエン博士は、この発見により1986年ノーベル医学生理学賞を受賞しました。
EGF(イージーエフ)ってあまり聞き慣れないですが?
EGFの発見は1962年ですが、化粧品への配合が厚生労働省より認可されたのは2005年ですから、ここ10年くらいの新しい整肌成分なんですよ。
その間はどんな風に使われていたのですか?
もともとは火傷(やけど)や創傷(そうしょう)を負ったお肌の皮膚再生医療、皮膚移植、角膜切開による傷の回復促進などの目的に、医療分野で使われていました。
具体的にはどういうものですか?
EGFは、人間が本来持っている細胞を再生させる因子のことで、皮膚に存在するレセプター(受容体)と結合すると、細胞に「分裂・増殖しなさい!」という命令を出します。
「歳をとると減少」とありましたが?
体内のEGFは年齢を重ねるにしたがって急激に減少し、20代をピークに40代ではピーク時の3分の1まで減ると言われています。
「若い頃は傷の治りも早かったのに、年齢と共に治りが遅くなってきたな」という経験をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、これはEGFの減少によるものと説明が可能です。
<出典元>AGE-RELATED DECREASE OF URINARY EXCRETION OF HUMAN EPIDERMAL GROWTH FACTOR (hEGF); Masahito Uchihashi et al., Life Sciences, Vol.31,pp.679-683
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年齢を重ねた人でも補えるの?
アメリカで行われた臨床試験で、EGFを60日間使用した後の細胞が細胞量を大幅に増加させることが実証され、 50歳以上の人々においても新生細胞の成長が改善されていることが示されました。(US Patent#5618544)
EGFには副作用はないのですか?
元々体内にある成分なので必要以上のものは排出されます。また、2005年から一般化粧品にも認可が下りているものであり、現在まで副作用は報告されていません。
塗るだけで良いのですか?
そう簡単にもいかないのです。レセプターと結合する能力(=活性力価)を高く保ったまま安定化させる技術が必要です。また、細胞の生成・成長が効果的に働く環境(温度、湿度)を整えてあげる必要があります。
・・・ちょっと難しいです。
例えば、DECIEL(デシェル)には活性力価の高いEGFを選んで配合しています。また、ヒアルロン酸などの高保湿成分を配合したジェル・クリームは、細胞の生成・成長に理想的な環境をつくり出すよう考えられているんですよ。
商品化には工夫が必要なんですね。
そうなんです。ヒアルロン酸やコラーゲンといった、肌に必要な成分を外から補うだけでなく、「肌本来の力を取り戻す」という新しいコンセプトの整肌成分なんですよ。
効果的な使い方はありますか?
EGFは比較的分子量の小さい「オリゴペプチド(=比較的少数のアミノ酸からなるペプチド)」とはいえ、角質層まで浸透させるには、多めに使って毛穴の向きに逆らって下から上になじませたり、ハンドプレスで肌表面温度を上げてあげることが必要です。
おまけ:もっと知りたい方へ
表皮(上皮)細胞はどこで生まれる?
表皮(上皮)細胞を生み出しているのは、表皮の一番下の「基底層」にある「幹細胞」です。
EGFを受容したレセプター(表皮細胞成長因子受容体)の働きにより、「基底層」と一番上の「角質層」の間に存在する「有棘層」と「顆粒層」において、「幹細胞アイランド」が形成されます。その結果、基底層だけでなく、顆粒層と有棘層でも表皮の再生が行われ、正常皮膚に比べ若い細胞が増加されやすくなります。
※DECIELはEGFを配合している一般化粧品であり、先のEGFの説明にあるような効果を保証するものではありません。
最終更新日:2019/3/5
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EGF は人間が本来持っている細胞を再生させる因子のことで、皮膚の表面にある細胞に働きかけて分裂、集合を繰り返しながら、新しい細胞の生産を急速に促進する。これを有糸分裂という。
EGFは血流を良くし、血管を修復し、コラーゲンの蓄積を促す。
火傷による皮膚移植や、角膜切開による傷の回復促進などの目的に、医療の分野で使用されてきた実績がある。
引用: EGF資料 | 日本EGF協会